こんにちは!ともにご機嫌に働くことができる理想の職場づくりの専門家、
おかみさわ社会保険労務士事務所の田村由理です。
「学校の近くに熊が出たので、子どもを迎えに行かなければなりません!」
「インフルエンザで学校が閉鎖になりました。子どもは元気ですが、家で世話をする必要があります」
どちらも、子育て中の社員にとっては突然の出来事。
では、この2つのケース、どちらも「子の看護等休暇」を取得できるのでしょうか?
実は、法律上の取扱いが異なります。
■ 同じ学校閉鎖でも、理由によって違う!
2025年4月1日の育児・介護休業法改正により、「子の看護休暇」は「子の看護等休暇」に変わり、取得できる理由が広がりました。
新たに認められたのが、感染症に伴う学級閉鎖・学校閉鎖等による子どもの世話です。
つまり、インフルエンザによって学校全体が閉鎖された場合、お子さん自身が感染していなくても、子の看護等休暇を取得できます。
一方、熊の出没や自然災害による学校閉鎖は、法定の取得事由には含まれていません。
同じように突然お迎えや自宅での世話が必要になっても、法律上は違うのです。
「えっ、そこまで分けるの?」
そう感じるかもしれませんね。
でも、会社として制度を運用するには、この違いを知っておく必要があります。
■ では、熊の出没にはどう対応する?
ここからは、会社独自の制度設計の出番です。
例えば、熊の出没や自然災害による緊急の送迎・子どもの世話について、法定の子の看護等休暇とは別に、会社独自の特別休暇を設けるという方法があります。
こうすることで、予期しない学校閉鎖のために子の看護等休暇を使い切り、いざ子どもが病気になったときに休暇が残っていない、という事態を避けやすくなります。
また、2025年10月から始まった「養育両立支援休暇」も、活用を考えたい制度です。
これは、会社が選択して設ける柔軟な働き方のための制度の一つ。
仕事をしながら子どもを育てることに役立つ目的であれば、具体的な使い道は社員に委ねられます。
例えば、保育園への送迎や小学校の下見などにも利用できます。
対象年齢や日数を会社独自に広げることも、制度設計の選択肢です。
■ 休暇制度は「誰のため、何のため」に設ける?
ここで、もう一つ考えたいことがあります。
休暇を取得する社員がいる一方で、その仕事を引き受け、職場を支えてくれる仲間もいます。
子育て中の社員だけを支援すれば、それでよいのでしょうか。
介護、病気の療養、家族の事情など、誰もが仕事との両立に悩む可能性があります。
だからこそ、休暇を取る人も、支える人も、ともに大切にできる職場づくりを考えたいものです。
育児支援は、子どもの成長に応じて必要な支援が変わるため、制度を段階的に考えやすい分野でもあります。
まずは育児支援をきっかけに、職場全体の休暇制度を見直してみませんか。
「わが社は、何のために休暇を設けているのか?」
この問いが、制度を単なるお休みのルールから、社員一人ひとりの力を生かす職場づくりへと変える入口になります。
■ 制度を「知っている」から、現場で「使える」に。
法改正に合わせて規程を整えたとしても、実際に社員から相談があったとき、迷わず対応できるでしょうか。
「ここはどうするんだろう?」
そんな疑問を、自社の仕組みを見直すきっかけにしていただきたいと思います。
その実務のヒントを、一緒に考える機会があります。
【仕事と育児・仕事と介護の両立支援セミナーのご案内】
11月17日(火)開催の「仕事と育児・仕事と介護の両立支援セミナー ~育児や介護と両立しやすい職場づくりをめざして!~」に、私も講師として登壇いたします。
育児や介護との両立支援は、制度を作ったら終わりではありません。
社員から相談があったとき、何を確認し、どう対応するのか。
そして、社員の働きがいと会社の成長を、どう両立させていくのか。
そんな視点から、明日からの一歩を一緒に考えましょう。
【開催概要】
– 日時:2026年11月17日(火)13:30~15:40
– 会場:青森市文化観光交流施設「ねぶたの家 ワ・ラッセ」1階 交流学習室
– 対象:経営者、人事・労務担当部門の責任者・ご担当者
– 参加費:無料
– 定員:30名(先着順)
– 申込締切:11月10日(火)
– 主催:一般社団法人青森県経営者協会、育児・介護両立支援事務局(厚生労働省委託事業)
▼ 詳細・お申し込みはこちら ▼
青森県経営者協会「仕事と育児・仕事と介護の両立支援セミナー」
「社員から相談が来てから考える」のではなく、その前に、一度自社の仕組みを見ておく。その一歩が、社員も会社も、ともに成長できる職場づくりにつながります。
▼育児・介護休業法についてはこちら▼
令和6年改正育児・介護休業法に関するQ&A
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
これからも「働くをもっと創造的に!」を合言葉に、会社と働く人がともに幸せになる職場づくりのヒントをお届けします。











